高校吹奏楽部と野球部の関係とは?吹奏楽部はなぜ高校野球の応援に行くのか?

今年も夏の高校野球の地区予選が始まります。
娘の学校でも、野球部が大会に向けて練習を頑張っていますが、娘の所属する「吹奏楽部」も高校野球とは無関係ではないのです。

高校野球の応援は誰が行くの?

あまり大きな声で言ってはいけないことかもしれませんが、私自身は一保護者という立場ですので、どこに忖度する必要もないため、事実を書いていきたいと思います。

娘の学校では、

  • 1年生全員
  • 吹奏楽部
  • 応援委員

は、野球部の応援に強制参加となります。

1年生の野球応援

1年生に関しては、予選第1回戦のみは授業扱いにもなるため、野球応援の日に欠席してしまうと、「欠課扱い」となってしまいます。ただし、第2試合以降は強制ではないそうです。

応援委員会の存在

そして、野球部の応援に行くためだけの委員会もあり、1~3年生までの各クラス2名ずつの選出で構成されています。応援委員は、勝ち進めば都度応援に駆け付け、委員会活動として応援を行います。

なんだか少しビジネス的な感じもしますが、この委員会を選ぶ子は、「野球を見ることが好きな子」「純粋にクラスメイトの応援をしたい子」もいるのです。

対して、「期間が限定的で活動が少ないから」というネガティブな理由な子も一定数存在します。

他の委員会同様に年度初めに決める委員会ですが、野球部の試合に強制的に参加することになる吹奏楽部員は、この委員会に入ることはできない決まりとなっています。

吹奏楽部員は応援に「華」を添える

チア部のある学校では、応援の華はチアの子になりますが、娘の学校ではチア部がないため、その役目を吹奏楽部が担うことになります。(応援委員はどちらかというと応援団という扱いなので)

「華」と言っても、かわいい衣装を着るわけでもなく、どちらかと言えばパフォーマンス的な要素となります。
とはいっても、マーチング的なものは専門ではないので、娘の学校では、「簡単な動きのある演奏」を行うことで彩を付けています。

吹奏楽部に入部すると、「野球応援」はイベントの一つという扱いになり、部員は強制参加となります。基本的に土日に試合が行われているので、学校休業日に出向くことになりますが、雨天順延などで試合日が平日になってしまった場合は、野球応援が最優先事項とされ、平日の授業は「公欠」となります。

そのほかの生徒も、「野球応援に行きたい人」は行ってよいということになっています。もちろん、保護者も自由に応援できます。

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野球応援のために吹奏楽部が行うこと

吹奏楽部が野球応援のために準備する曲は全9曲

  • ホームラン時 →V1
  • ヒット時 →ヒット
  • 攻撃時 →紅・ビバ・エルクンバンチェロ・大進撃・どか~ん・校歌・打倒

通常時は、応援委員会の指示のもと曲を吹きます。

野球応援時の楽器の持ち込み・パート配分

手持ち楽器と呼ばれる比較的小型の楽器と、一部の低音楽器はそのまま会場で使用します。ただし、木管楽器は直射日光に弱いため、各自タオルで保護します。

パーカッションは、小物(タンバリンやトライアングルなど)+ドラムセットのみの使用、チューバはスーザフォンに、オーボエ・ファゴット・コントラバスなど高価かつ日光にとても弱い楽器は炎天下での演奏ができませんので、これらの奏者は、パーカッションまたは他の管楽器の演奏をすることになります。

高校生でも、マイ楽器を持ち込んで部活動に参加をしている子は多いのですが、野球応援の時は、日光からマイ楽器を守るために、学校の楽器を借りていく子がほとんどです。(もちろん借りものだからと言って雑に扱うわけではありません。)

応援のための遠征時間の確保

試合地が近い場合は良いのですが、場合によっては移動に2時間ほどかかる場合もあります。試合開始時間によっては、早朝から学校に向かって、バスに乗り込まなければなりません。吹奏楽は、楽器の積み込みもあるため、出発までにも意外と時間もかかるのです。

また、野球は1試合2時間程度かかります。その間、演奏・応援・小休憩の繰り返しです。もちろん、この時期は炎天下での活動です。この試合時間の拘束もなかなか大変なものです。

野球部から吹奏楽部への配慮

吹奏楽部は、自身の大会も間近に迫っているこの季節。本当は、少しでも多く練習をしていたい時期でもあります。

しかし、そんなことは野球部もわかっているため、野球部のほうからも吹奏楽部への労いもあるのです。

  • ペットボトルのお茶の支給
  • 会場までの往復の観光バスのチャーター(費用は野球部もち)
  • 吹奏楽部の定期演奏会チケットの購入(野球部員1人1枚以上)&鑑賞
  • 吹奏楽部の定期演奏会での積極的な合いの手&盛り上げ隊&終演後の会場の見回り・ゴミ拾いなどの手伝い

などを行ってくれています。
夏の暑い盛りに演奏をした吹奏楽部員は、冬の定期演奏会で野球部員からしっかりお返しをしてもらえています。持ちつ持たれつ…ですね。

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さいごに

今回は、吹奏楽部員の高校野球応援のちょっと裏側を書いてみました。

高校には、野球だけではなく、もっとたくさんの部活動があります。中でも運動部は、各大会があるため、学校側もかなり力を入れて指導している印象はあります。
運動部は大会前になると、全校生徒を集めて「壮行会」も行いますが、その壮行会も吹奏楽部の演奏が必須とされ、娘たち吹奏楽部員は様々な運動部を、華やかに送り出しています。
しかしながら、吹奏楽のコンクール出場の時は、悲しいことに壮行会を行ってもらうことはなく、誰に見送られることもなく、ひっそりと大会に出場しているのです。これは「不公平だ」と娘も言っています。

そんな陰の立役者である吹奏楽部ではありますが、野球部との関係は、他の運動部とはまた一味違ったものなのです。

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